ホテルの宿泊費は“7倍” に高騰
また、アメリカでは宿泊費も高騰しています。
たとえば、ニューヨークに私が大学院生時代の1997年に滞在していた「International Student Center」というユースホステルがあります。部屋には2段ベッドが並んでいて、6人から10人くらいの相部屋なのですが、当時はだいたい1泊1500円くらいで泊まれた記憶があります。
しかし、なんとここに今滞在しようと思うと、1泊1万円以上します。6人部屋を貸し切ると1部屋あたり1泊5万4000円以上にもなります。私が滞在していた頃から宿泊費が7倍近くになっているわけで、この物価上昇には本当に驚きです。これでは、日本人のお金のない学生は貧乏旅行などとてもできません。
さらに1997年当時は郊外だと1部屋4000円程度だった「Super 8」などのチェーン店のモーテル(激安ホテル。連れ込み宿ではありません)がなんと現在では、ど田舎の安いところでも1泊1万2千円、ちょっと都会のほうだと2万円近くします。
私はお金がなかった学生時代、同級生と割り勘でここに宿泊し、1人あたり8ドルから10ドル、当時の日本円で1000円程度を払ってなんとか滞在できていました。
このようなモーテルは朝食のドーナッツとコーヒーが食べ飲み放題だったので、私たちは最低限の宿泊費でドーナッツをありったけ食べて1日分の食費を浮かし、夜は日本円で100円ぐらいだったハンバーガーでお腹を満たして旅行していました。なので、今のアメリカの物価高騰には驚かされるばかりです。
一方、日本は1997年当時と物価はさほど変わっていないので、日本の経済がどれだけ成長していないかがわかると思います。