アメリカではハンバーガー1つで「2000円超」
それでは本当に海外の物価がそんなに高いのかどうか、ここで実例をいくつか見てみます。まず、アメリカの新聞『ロサンゼルス・タイムス』の記事の中で紹介されている寿司屋の値段を見てみましょう。超高級店から手頃なお店までいろいろ並んでいるのですが、その中でも高級店である「ONODERA」では「おまかせ」が1人前350ドルから400ドルで、およそ4万8000円から5万5000円ほどになります。客単価5万円は銀座でも超高級の部類に入ります。
この店は超高級店だから高いだけだろうと思うかもしれませんが、同じ記事で激安店として紹介されているところの値段もなかなかです。
たとえばリトル・トーキョーにある「Hama Sushi」ではかっぱ巻4ドル(554円)、タイ5ドル(697円)、ウニ10ドル(1390円)になります。ほとんどの日本人はかっぱ巻きが500円以上することに驚くと思いますが、アメリカでは、この寿司屋がお手頃な店扱いなのです。

次に、ファストフードの値段も見てみましょう。
アメリカの名門野球チーム、ロサンゼルス・ドジャースのスタジアムで売られている食べ物はいくらぐらいかを見てみると、面白いことがわかります。
・ワイルドマッシュルームサンドイッチ 14.99ドル(2088円)
・チキンサンドイッチ 15.9915ドル(22282円)
・スティックに刺さった揚げチーズケーキ 10.99ドル(1531円)
・地中海チキン丼 19.99ドル(2778円)
・ニューBBQプラター 49.99ドル(6900円)
・チキンペストパニーニ14.99ドル(2088円)
ちなみにこれはどれも1人分の分量です。アメリカの野球場で売られているのはファストフードが中心で、いわゆる典型的なアメリカンフードです。サンドイッチ(という名前ですが、実際はハンバーガーです)は1つ2000円以上、吉野家だったら500円以内で食べられそうなチキン丼は2700円以上もするのです。
また、この中では安い揚げチーズケーキですが、これはただ単にチーズケーキを油で揚げて串に刺しただけのもので、日本のコンビニなら300円もしないような食べ物です。野球場なので、食べ物の値段は若干割高だとは言っても、これは日本では「ぼったくり」と言われるくらいの価格設定だといえるのではないでしょうか。アメリカの物価高と日本との価格差をひしひしと感じてしまう値段です。

また、アメリカ最大の都市ニューヨークでも、かなり物価が高騰しています。ニューヨーク在住の日本人イラストレーターがウェブメディア『marie claire』に寄稿した記事を読むと、アメリカのインフレのすごさがリアルに伝わってきます。
・ スーパーで普通に売られている1ダースの卵が6ドル(835円)する
・ ベーグル屋のサンドイッチが18ドル(2507円)する
・ タクシー運賃が23%引き上げられた。JFK空港からニューヨーク市内への一律料金はチップなどを含めると90ドル(1万2536円)かかる
・ 家賃が500ドル(6万9646円)上がって、引っ越しを余儀なくされる人もいる
いかがでしょうか。日本でも卵の高騰は話題になっていますが、10個入りの1パックが260円程度ですから、アメリカとは2.7倍近くもの価格差があります。また、食品だけではなく、タクシー運賃や家賃まで上がっているので、インフレが急激に進んでいることがわかります。