首相最側近や森元首相が期待も、「ドリル」事件の影響は消えず
2014年、自身の関連政治団体の収支報告書に虚偽の記載があった事件で、事務所関係者がハードディスクをドリルで破壊していたことが発覚し、「ドリル優子」のあだ名が定着した小渕氏。しかし、ここにきて政界における流れが変わり始めている。
「若い力が日本を守る時期にきている。その先頭に立つのが小渕さんだ。後ろからしっかり支えたい」
6月25日、前橋市で開かれた小渕氏のパーティーで、そう小渕氏を持ち上げてみせたのは、首相の最側近として知られる木原誠二官房副長官だ。
夏にも内閣改造・党役員人事があるとみられているなかで、首相の最側近が小渕氏にエールをおくった意味について、全国紙政治部記者はこう解説する。
「小渕氏が所属する茂木派を率いる茂木敏充幹事長への牽制でしょう。
茂木氏は首相の座を狙い、児童手当の所得制限撤廃を国会で提案するなど、スタンドプレーが目立ちます。『茂木氏を幹事長から降ろし、代わりに同派閥の小渕氏を重用することもできる』という官邸からのメッセージではないでしょうか」
小渕氏をめぐっては、最大派閥・安倍派に絶大な影響力をもつ森喜朗元首相も14日に「小渕氏を華やかな舞台にもう一度登場させたい」と発言し、重要ポストでの処遇に期待を示した。