※1944年の3月、沖縄及び南西諸島の防衛のために日本軍第32軍が組織された。

本土防衛の捨て石としての沖縄

第32軍は、沖縄本島に陸軍3個師団を配備し、米軍の上陸に対して水際で決戦を挑む考えで作戦計画をつくっていたが、44年11月台湾の防備強化のために第9師団を台湾に引き抜かれることになり、45年1月までに同師団は台湾に移った。

第32軍の要請を受けて大本営は1個師団の増派を検討したが、本土防衛準備を優先させたために1月下旬、大本営は増援を送らないと通告した。

その背景を見ると、1945年1月20日、大本営が天皇に上奏して決定した「帝国陸海軍作戦計画大綱」がある。