カエルの鳴き声へのクレームにSNSでは非難轟々 

5月29日、Twitterユーザー「いもっち」さんが“どこからか風で飛んできて落ちてた苦情のビラ”の画像を投稿したところ瞬く間に拡散。6月1日時点で5.7万件のいいね、2万件以上のリツイートがされ、大変な話題となっている。

その紙にはこのように書かれていた。 

田んぼの持ち主様へ
カエルの鳴き声による騒音に毎年悩まされています。
鳴き声が煩(うるさ)くて眠ることができず非常に苦痛です。
騒音対策のご対応お願いします。
近隣住民より 

これを機に「子どもの声は騒音なのか」論争に続き、「カエルの声は騒音なのか」論争が勃発!? かと思いきや、多くの人が田んぼの持ち主、もといカエルに同情的で、「カエルに言えよwww」「勝手すぎますね。田んぼが先にあってそこに引っ越してきたわけですし」「風流を楽しむ心がないなら田舎に来なくていいのに……」といった意見が多数リプライされている。 

新興住宅地は近くに田畑があるケースも多い(※写真はイメージです) 
新興住宅地は近くに田畑があるケースも多い
(※写真はイメージです) 
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たしかに自分勝手なクレームにも感じるが、当の農家はどう思っているのか。埼玉県さいたま市南区白幡の農家Iさんは言う。

「うちは言われることはないけど、埼玉県で新興住宅地化が進んでる地域はそういう苦情も多いんだろうね。だったらもうコメ食うなって言いたくなっちゃうよ(笑)」

埼玉県川越市で無農薬栽培をする米農家Fさんは田んぼにとっていかにカエルが大事な生き物かを訴える。

「カエルは稲を食い荒らすカメムシなどの害虫を食べてくれるし、そのフンも肥料になるありがたい存在。本来、カエルの鳴き声は、我々のような米農家や近隣の住民にとって“安心できるバロメーター”。それを何も知らない人に『うるさいから騒音対策しろ』なんて言われたくないよ」