【秘伝レシピも公開】オタフクソースの「お好み焼士マイスター」に学ぶ、お好み焼きを自分でおいしく焼くためにいちばん重要なこと はこちら
アメリカのハンバーガー、
イタリアのカルボナーラをお好み焼きに融合
広島駅から南西に10キロほど離れた、広島市西区商工センターにそびえ立つ「Wood Egg お好み焼館」。地上5階建て、高さ29メートルの黒茶色の建物内には、お好み焼きに関するミュージアムや、キッチンスタジオ、調理の研修センターなどがある。
この場所で2023年3月上旬、一風変わったお好み焼きメニューが披露された。Wood Egg お好み焼館の運営元であるオタフクソースが、一般財団法人の「お好み焼アカデミー」と連携して、主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)の参加国をイメージしたオリジナルお好み焼きを開発。
例えば、米国ならハンバーガー、イタリアならカルボナーラを融合させたお好み焼きといった具合である。これらはG7サミット関連行事などで提供されるほか、広島県内のお好み焼き店でもアレンジして販売される予定だ。
このように、オタフクソースは調味料メーカーであると同時に、食文化としてのお好み焼きの普及にも力を入れてきた。具体的にそれを推進するのが「お好み焼課」だ。これは社内サークルなどではなく、れっきとした社内部署として1998年に設立。組織図にも明記されており、売り上げなどの数値目標もきちんと存在する。
メンバーはアルバイトなどを含めて約35人。そのリーダーを務める春名陽介課長は、99年に新卒入社して以来、ずっとこの部署に在籍する、いわば生き字引である。世界でも類を見ないお好み焼課とは一体何か。その実態をインタビューした。