1980年代前半に登場したハードなパンクバンド、
INU、ザ・スターリン、ギズム

1枚目!
INU(イヌ)
「メシ喰うな!」
(アルバム 1981年3月リリース)
筆者イチオシ曲『フェイド・アウト』

シティポップの次にくるのはコレ! バンドブーム前夜=1980年代邦楽インディーズ時代の名盤10選_2

町田町蔵(現在の小説家・町田康)を中心に1979年、大阪で結成されたパンクバンド・INUは、このファーストアルバムをリリースした1981年に解散した。当時19歳だった町蔵はアルバム収録11曲すべてを作詞、4曲で作曲をおこなっている。歌詞には、その後の文芸の世界での目覚ましい活躍につながる、独創的で文学的、また退廃的なムードが漂う。


2枚目!
THE STALIN(ザ・スターリン)
「STOP JAP」
(アルバム 1982年7月リリース)
筆者イチオシ曲『ロマンチスト』

シティポップの次にくるのはコレ! バンドブーム前夜=1980年代邦楽インディーズ時代の名盤10選_3


マイナー界の最有名バンドなので、その名だけは知っている人も多いだろう。現在に至るまで、スキャンダル性においてこれを上回るバンドは出ていないかもしれない。豚の臓物を客に投げつけたりするメチャクチャなステージでまず注目されたが、曲自体が今聴いてもめちゃくちゃカッコいい。食わず嫌いせずにぜひ一度試しに聴いてほしいなと思うのだ。

3枚目!
G.I.S.M.(ギズム)
「DETESTation」
(ミニアルバム 1983年11月リリース)
筆者イチオシ曲『ENDLESS BLOCKERS FOR THE PUSSYFOOTER』

シティポップの次にくるのはコレ! バンドブーム前夜=1980年代邦楽インディーズ時代の名盤10選_4

日本のハードコアパンク史上に残り、世界のオルタナシーンにも多大な影響を及ぼしたギズムのファーストアルバム。ボーカルの横山SAKEVIを中心に1981年結成されたギズムは、暴力的でスキャンダラスな側面ばかり語られることが多いが、ヘヴィメタルの要素を融合させたハードコアの世界的先駆者で、今も多大なリスペクトを集めている。