借金などの金銭トラブルもあった
余嶋さんのラーメン店は牛テールベースの本格ラーメンが美味いと評判で、自らも厨房に立って調理を行っていた。本人のSNSでも大半が他店のラーメンの投稿ばかりで、ラーメンに対して並々ならぬ思いがあったようだ。
捜査関係者が語る。
「人に任せるのではなく現役の組長が飲食店店主を務めるのはこれまでに聞いたことがない。警察でも余嶋組長がラーメン店で店主を務めているのは把握していて、なんらかの形で事件化できる材料がないか内偵をしたこともある。しかし、内偵に気付いたのか余嶋組長がラーメン店から一時、姿を消してしまい、結局材料が足りず事件化はできなかった。
暴力団同士の抗争が激化しつつあった2016年には、余嶋組長の『湊興業』の事務所の窓ガラスが割られて襲撃されたということもあった。組員は誰もいない事務所で、食器棚を倒され、食器が散乱し、事務所の外壁に取り付けられた防犯カメラのモニター4台も何らかの道具で突き壊されていた。
現在の『湊興業』は組としての実態はないというのが実情で、上納金も払えていなかったという話もある。暴力団同士の抗争だけでなく、被害者は借金など金銭トラブルが原因だった可能性もあり、両面で捜査している」
この事件が新たな対立抗争の呼び水となり、第二、第三の事件が起きぬよう、警察は警戒を強めている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班