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沈んだ気分を一気に上げる方法

手足の動きは、
表情よりもさらに優位に感情を動かす
=楽しい動きをすると、
楽しくなってくる
――― サンフランシスコ州立大学ペパーとリンの研究


スポーツ選手には、さまざまな決まった行動(ルーティン)があるのはみなさんもご存知だと思いますが、真剣勝負の世界では、「練習通りにパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいか」が徹底されており、アクションは非常に重要な要素。

その一つで、たとえば卓球やテニスなどで得点を取ったとき、野球で投手が三振を取ったとき、ふと「ガッツポーズ」をする光景を見たことがないでしょうか。

「よっぽど嬉しいんだなぁ」と思いきや(もちろん嬉しいには違いないのでしょうが)、科学的に見ると、実はガッツポーズには競技のパフォーマンスを上げるための意味があります。

「身体の中でも、より主導権が強いのが頭部より下――自分の意志で動かしやすい手足になる」という考えは、心理学の中でも有力になりつつある説です。

サンフランシスコ州立大学のペパーとリンによる研究を紹介します。この実験では、被験者たちに両手を大きく上げてスキップなどの楽しい動きや、うつむいて歩くなどのしょんぼりした動きをしてもらい、自分で感じる元気エネルギーがどのように変化するかを見ました。

このような動きをした結果、楽しい動きをした人たちは、元気度がアップし、一方、うつむいて歩いた人たちは、実験前に元気だった人たちまでも元気度が大幅に下がってしまいました。

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つまり、身体の動きが心に与える影響は非常に強いということです。