炎上発言はウーバー配達員からのナンパがきっかけ

――たしかに(笑)。振り返るのはつらいと思うのですが、改めて炎上した当日の配信について教えてください。

忘れもしないバレンタインの日でした。クッキーを作りながら、配信していたんですが、見ているのはいつもいる30人くらい。配信では視聴者にサービスの意味を込めて、毒舌でやらしてもらってて、その日もいつものように「背がちっちゃいのは無理、嫌い」みたいなノリで「人権ないやろ」って言ったんです。その配信をちょっと悪意のある切り抜き方をした動画が、ネット上で拡散されたのが発端ですね。

「ネットで何も知らん人がこんなん書いて、ほんまにムカつく。自殺とかしたらどうするんよ」。元プロゲーマー・たぬかなが「人権ない」発言での炎上騒動で唯一泣いた友達の言葉_2

――動画は「人権ない」の部分だけが切り抜かれていましたが、実は話の前段があったんですよね。

はい。大阪で一人暮らしをしている時、ウーバーイーツで配達を頼んだら若い男の子が宅配に来たんですが、食事を受け取った後にもう1回インターホンが鳴って「なんだろう」と思って出たら、その子が「なんかすごいタイプだったんで、よかったら、連絡先交換してくれませんか」と言ってきて、気持ち悪かったという話をしてました。

その子の身長が低かったので「やっぱ、チビ嫌いやわ。人権ないよ、ほんまに」と言ったんです。その部分が切り抜かれて、拡散されました。

――配信当日、見ていた30人はたぬかなさんの言葉に怒っている雰囲気でしたか。

いつも通りですね。「お前はやっぱり180センチ以上が好きやもんな」みたいな感じのコメントがあったり、のんびりした雰囲気でした。「人権」といっても本当の意味での「人権」ではなく、“好みのタイプ”って意味合いで使ってたんですけど。まあ、炎上させたい人はどこにでもいらっしゃるので。

「ネットで何も知らん人がこんなん書いて、ほんまにムカつく。自殺とかしたらどうするんよ」。元プロゲーマー・たぬかなが「人権ない」発言での炎上騒動で唯一泣いた友達の言葉_3

――たぬかなさん自身が発言が炎上していることに気づいたのはいつ頃だったんですか。

配信してから1日後くらいでした。SNSにいっぱいDMが来ていて、メッセージを開くと「ブス、死ね」「お前みたいなブスに人権はない」とか書かれていて。でも、プロゲーマーをやっていた際にも誹謗中傷は多かったので「騒いでいる人もおるけど、こんなんで大事にならんやろ」くらいの気持ちでした。