3年間ゲーム漬けで体重40キロに…

ゲーム・ネット依存の疑いのある中高生は、全国で93万人、およそ7人に1人とされています。

ゲームの沼に堕ちてペットボトルに排尿、体重20キロ減…子供たちが抱えるゲーム・ネット依存の闇_1
出典:厚労科研報告書2019 (独)国立病院機構 久里浜医療センターより
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ただし、これは2017年に厚生労働省が発表した数字であって、コロナ禍を経た現在は、大幅に増加していると推測されています。あるゲーム依存の子供は次のように話しています。

「3年間家に閉じこもってゲームだけしていました。僕としてはただ遊んでいただけって気持ちでしたが、気がついたら体重が40キロくらいまで減っていて、歩けないほどになっていたんです。トイレに行こうとしたら途中で倒れて、その時に親に119番されて病院へ運ばれました。医者の話ではおそらく何か月も前から栄養が足りない状態がつづいていて、死の一歩手前までいっていたみたいです」

時として、ゲーム依存は子供を死の淵まで追いつめます。それだけ深刻な問題にもかかわらず、ゲーム・ネット依存の本質はほとんど知られていません。

私は拙著『ルポ 誰が国語力を殺すのか』(文藝春秋)で、ゲーム・ネット依存が、なぜ起きて、子供をどのように追いつめるのかを明らかにしました。そこからヒントになることを記したいと思います。

ゲーム・ネット依存と言っても、厳密にはそれぞれ異なるものです。ゲーム依存は男子に多く、文字通りゲームに没頭して課金等をしてしまう状態を示し、ネット依存は女子に多く、SNSなどを通して投げ銭等にはまる状態です。

では、どこからどこまでを「依存」と呼ぶのでしょうか。