上野動物園パンダ舎の客層をも変えた
シャンシャンの誕生

リーリーとシンシンの元に待望の第一子としてシャンシャンが生まれた2017年、上野は“シャンシャンフィーバー”に沸いた。生後しばらくは見学は抽選制で、倍率が100倍にも上がったそう。一般公開後もシャンシャンの見学には2~3時間待ちが当たり前だったという。

「シャンシャンきっかけで“パンダ沼”に落ちた方は多く、パンダ舎の客層も変わったほどでした。これまでは子連れの方がほとんどだったのが、シャンシャン誕生以降は、突然40~50代の女性客層が増えましたね。子育てがひと段落し、シャンシャンを我が子同然に感じている方が多いようです」

〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_3
座った時のぼてっとしたフォルムは、まるで人間の赤ちゃんのよう(2019年10月2日撮影)
〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_4
「顔が見えないからと言ってがっかりしてはいけません。むしろこの後姿こそが可愛さの最終形態です」(ぱんだうじ氏)。丸くモフモフとしたシルエットから、どんな顔をしているか想像して楽しめる(2018年2月24日撮影)

そんなシャンシャンが生まれてからのこの5年間で、ぱんだうじ氏が特に忘れられないと言うのが、シャンシャンが母親のシンシンと過ごしているひと時。

「パンダが親子で過ごす時間は意外に少なく、1歳半くらいで親離れをしてしまいます。だからこそとても貴重。シンシンとシャンシャンが母子で仲睦まじく過ごす濃密な時間は、たまらなく微笑ましかったですね」

〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_5
左が母のシンシン。笑いながら会話をしているように見える(2018年8月4日撮影)
〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_6
シンシンの前で寝ころび、リラックスしながら笹を食べるシャンシャン。無防備な姿がたまらない(2018年9月19日撮影)
〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_7
シンシンとシャンシャンの大きさのコントラストも愛くるしい(2018年9月22日撮影)

そして、シンシンとリーリーからパンダの魅力にハマったぱんだうじ氏にとって、シャンシャンは「孫のような存在」だという。

「毎日パンダを見ている僕にとって、もはやパンダは家族。最初に出会ったリーリーとシンシンが我が子的な存在なんです。だからその子どものシャンシャンは孫のようで愛おしい。もう会えなくなると思うと、心にぽっかり穴があいた感覚です」

〈さよならシャンシャン〉「シャンシャンはとにかく顔が可愛い。その穴は他のパンダでは埋められません」毎日パンダブログ管理人が送る、涙のベストショットメモリー_8
左がシャンシャン。お母さんから寝方を教わっているかのように、寝相まで親子がシンクロ(2018年5月29日撮影)