期待できるメリットは、
長文を打っても拡散力が下がらないこと
“140文字の文字数制限”を撤廃するというTwitter改革案については、賛成する声もある一方で“Twitterが異なるSNSになってしまう”といった強い反発も寄せられるなど、賛否両論だ。
イーロン・マスクはTwitterのCEO辞任を表明しているが、たとえCEOの座を退いても実質的な経営権を握り続け、彼の意向が色濃く反映されるだろうという見方は根強い。
ではこの改革案が実行された場合、ユーザーにとってどんな変化が訪れるのだろうか
「この文字数制限の改革案は、正確に言うと“ツイートできる文字数を4000字にする”というもので、現状文字数上限が280文字の英語版Twitterでの話です。ですから日本語版Twitterでも同様の改革があれば、現状の上限140文字が2000文字になると予想されます。
そうなった場合、大きなメリットとして考えられるのは、長文を書いても多くの人の目に留まりやすくなるということでしょう」(株式会社ROCファウンダー兼取締役CMO/ITジャーナリスト・坂本翔氏。以下、「」内は坂本氏のコメント)
坂本氏は、これまでのTwitterでは長文を書くと読む人が減る傾向にあったが、これが劇的に改善する可能性があると指摘する。
「長文を投稿する際は、主に“ツリー”と呼ばれる、ひとつのツイートに紐づけて連投する機能を使うユーザーが多いのですが、これは最初に目につく先頭ツイートばかりが拡散されがちなことや、最初の投稿だけが切り取られて、情報が意図せぬ形で広まることもしばしばで、嫌厭する人も少なくありませんでした。
ですが、長文投稿を可能にすればツリーの使用頻度を下げ、ひとつのツイートで情報が正確に拡散する可能性が高まります。イーロン・マスクは世界中で高まりつつある、こうした拡散性の高い長文需要を見越していたからこそ、この改革案を打ち出していたのではないでしょうか」
ほかにも、InstagramやFacebookのようにTwitterより文字数上限が上のSNSで使っていた長文を、Twitterでも使い回せるようになるのもメリットだという。