正体不明のスマホには要注意!!

──遠隔操作でスマホが作動すると画面が光って、気づかれてしまうと思うのですが……。

確かに、スマホは通知を知らせるため画面が光る表示機能がありますが、一定時間で画面が消灯するようにしておくことで、起動を気づかれにくくすることはできると思います。

──身近な案件だと、どんな危険が考えられるでしょうか?

あくまでも想像ですが、会議室やオフィスに置かれれば、ビジネス情報が筒抜けになってしまいますし、食堂や給湯室、トイレであれば、陰口や内緒話を盗み聞きされてしまうと思います。交際相手の家なんかだと、保管しておいてくれるでしょうから、もっと簡単かもしれません。

スマホがある風景はいまや当たり前ですから、テーブルの上に置かれていても特に注意は払いませんし、実行者が身内で、自分のデスクの引き出しの中に入れられてしまえばお手上げです。

しかもスマホの電波は従来の盗聴探知機では見つかりませんし、もしスマホを発見されたとしても、あくまで自分のスマホにアプリをインストールしているだけなので、「そんなところにあったんだ」などと言い逃れもできますし。

──スマホによる盗聴の対策はありますか?

あまり有効な対策はないかもしれませんが、自分のスマホに身に覚えのないアプリがインストールされていないか、設定、購入履歴、セキュリティを常にチェックし、定期的なアップデートが必須です。最新版に更新しておくことで、セキュリティも強化されます。

また、不審なスマホは電源を切ればよいのですが、本当に忘れ物の場合もあるので、結局、正体不明のスマホが置かれていたら、距離をとるしかありません。

──スマホの進化は日々刻々と目覚ましいが、それとともに本来の目的と違った使い方で悪用されるケースが後を絶たない。個人情報を盗まれるリスクから身を守るために、十分な注意が必要である。もちろん悪用は厳禁だ。

取材・文/集英社オンライン編集部

『ラジオライフ』

会話や現在位置はもちろん、バッテリー残量まで筒抜け。探知機では見つけられない“スマホ盗聴”の恐怖_4


株式会社三才ブックスが発行する1980年に刊行された月刊誌。アマチュア無線の情報を中心に、防災、防犯、カメラ、スマホ、クレジットカード、スキミングなど幅広いテーマをマニアックに紹介している。