スマホ盗聴はなぜバレにくいのか…

──他人のスマホに無断でアプリをインストールしても罪にならないのでしょうか?

そうした行為は、“不正指令電磁的記録供用罪”という罪に問われます。これはコンピューターウイルスを他人に感染・実行した際に適用される罪ですが、スマホアプリの使い方によっては、不正な指令を与える電磁記録に該当するということで、逮捕される場合があります。

実際に2016年には『Androidアナライザー』のユーザーである40代の男性が、他人のスマホを不正に遠隔操作する目的でアプリを入手したとして逮捕されています。この男性は、交際女性のスマホに無断でアプリを仕込み、電話帳や通話履歴を閲覧していました。

その後、同罪で逮捕者が何人か出ています。また販売元のインターナルの社長と幹部数名が、悪用されるのを想定していたにもかかわらず、商品を不正に開発したという理由で逮捕されています。

──こうしたアプリが仕掛けられているかどうか確認するには?

自分のスマホに勝手にアプリを仕掛けられた場合、例えばApple StoreやGoogle Playなどの購入履歴からは、いつアプリがインストールされたかなどの事実は確認できます。

しかし、iPhoneの場合は購入履歴を消すことができ、さらにホーム画面からアプリを消してライブラリにだけ入れておけるので、とても気づかれにくい状況です。

また、Androidの場合はGoogle Playの購入履歴は消せませんが、複数のアカウントを登録してアプリを購入でき、購入したアカウント自体を消すことが可能です。(※iPhoneの場合は1つのApple IDと紐付けられるため不可能)購入の際のアカウントを消しても、端末内にはアプリは残ります。

つまり、自分のアカウントで不正アプリを入手しても、そのアカウントを消してしまえば証拠は残りません。

──とはいえ、実際には、ターゲットのスマホのロックを解除し、アプリをこっそりインストールするのは、恋人同士でもなかなかハードルが高いと思います。それよりも簡単な、自分のスマホを盗聴器として使うやり方が台頭してきているそうですが、具体的にはどういう方法ですか?

例えば、スマホを2台所有している場合、標準の通話アプリで自動応答に設定しておいて、何気なく部屋に置き、離れたところから電話をかければ、通話状態になるため、会話を聞くことが可能です。

この方法だと、ターゲットのスマホをいじる必要がないので手間がかかりません。また、あくまで自分のスマホを利用しているだけなので、先ほど説明した“不正指令電磁的記録供用罪”にも当たりません。

会話、現在位置はもちろん、バッテリー残量まで筒抜け。探知機では見つけられない“スマホ盗聴”の恐怖_3