千秋楽ではビッグマカロンにご注目を
今場所も熱戦が繰り広げられている大相撲。
相撲協会もSNSなどでの情報発信に力を入れており、女性や若い方にもファン層は広がっている(ちなみに相撲好きのことを「好角家」と呼びます)。
私も千代の富士が番付を駆け上がっていた時代から40年以上ずっと好角家の端くれではあるのだが、そこは伝統ある大相撲、私なんぞはまだまだひよっこである。なので、こんなところで偉そうに相撲について正面から語るなんて恐れ多いというのが正直なところだ。
そこで今回は、私が長く注目している、広く奥深い相撲の世界の端っこの一部分について、触れさせていただきたい。
普段相撲をご覧にならない方でも本場所の最終日、千秋楽だけはテレビでちょっと見るという人もおられることだろう。
最上位幕内の優勝者を称える表彰式で、どでかいマカロンをうやうやしく捧げ持っている人をご覧になったことはないだろうか。それこそが今回話したい件である。
ビッグマカロンとはそもそも何か?
表彰式では色々な団体から特徴あるトロフィーや副賞が贈られる。もっとも有名なのは内閣総理大臣杯で、小泉純一郎元首相が「痛みに耐えてよく頑張った! 感動した!」と当時の横綱貴乃花に贈っていたのはそれである。
そして例のマカロンが掲げられるのが、長年の歴史を持つ「日仏友好杯」だ。
元々は好角家だったジャック・シラク元大統領が出していた「フランス共和国大統領杯」をルーツに持ち、2011年(平成23年)7月場所からはピエール・エルメが副賞として特注のマカロンを贈っている。
そして2012年(平成24年)初場所、土俵上に満を持して登場したのが、通称「ビッグマカロン」である。このビッグマカロンは実際に贈られるものとは別で表彰式用のオブジェ。直径41cm、厚さ23cmのビッグサイズでこれ自体は食べられない。
テレビでは見たことがない方でも、Twitterなどでこの「天に捧げ持たれるマカロン」の画像がリツイートされてきた人は数多いのではないだろうか。