今月の1曲
『BADモード』宇多田ヒカル
作詞・作曲/Hikaru Utada
●うただ ひかる 1998年デビュー、日本を代表するシンガーソングライターの一人。今回ご紹介した1曲は最新アルバム『BADモード』に収録され、 今年1月の配信リリース以降大きな話題に。
ども。宇多田ヒカルさんって本当にすごいですよね。若い頃からスーパースターだし天上人として生きていくほうが当然なのに、あくまでも人間であることからブレない。一時期お休みして人間活動に専念されていたのもそうだし、歌詞の世界観も一人の人間であることからブレない。"一般"の代弁をするわけでもなく天上人として世間離れするわけでもなく、今現在の宇多田ヒカルという人間として、そして友人のような立ち位置でリスナーに言葉と音を届けてくれるので染み込み方がハンパない。
今回の『BADモード』も話題になっていますね。確実にコロナ禍が彼女に影響を与えて作られた曲。この2年我々が味わった恐怖や不安、今よりも良い状況を想像できない絶望感、そういったネガティブが積み重なって「いつも優しくていい子」すら「BADモード」にしてしまう。そこに「私がいるよ」と、ただ寄り添うだけで安心させてくれる圧倒的な優しさよ。
世界に宇多田ヒカルさんがいてよかった。
TVアニメ『呪術廻戦』第1クールのオープニングテーマに起用され話題となった『廻廻奇譚』をはじめ全14曲を収録。耳残りのいい楽曲の数々に夢中になること必至。
日本デビュー5周年を迎える最強ガールズグループ、4枚目のベストアルバムが到着。今作もヘビロテ曲がそろう♡ 4月に行われるワールドツアー日本公演も楽しみ!
2022年5月号掲載
選曲・原文/ヒャダイン web構成/轟木愛美 web編成/内山英理