サミットが既存店増収を続ける理由
U.S.M.Hの都市型の店舗も厳しい。都市部の店舗ネットワークに強みを持つマルエツも、2026年6月以降は既存店の売上高・客数ともに前年を下回って推移している。
都心も様々な業態が既存のスーパーの客を奪う姿が鮮明だ。郊外の大型店を得意としていたオーケーは、2024年3月に東京都中央区に「オーケー日本橋久松町店」をオープンした。「マルエツ プチ人形町駅前店」の競合になりえる。
オーケーは惣菜や弁当を強化して低価格で提供しているほか、食料品や日用品の買いだめ需要を狙っている。
都市部ではトライアルが「トライアルGO」の出店を強化し、「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)も、新業態「ロビン・フッド」の出店を進めている。
2026年12月には「Olympic北新宿店」を「ロビン・フッド北新宿店(仮称)」に転換してのオープンが予定されている。「マルエツ プチ中野中央店」「マルエツ プチ西新宿六丁目店」などの脅威になりそうだ。
都市型のスーパーで好調なのがサミットだ。2026年9月の既存店売上高は前年同月比1.3%増となり、6カ月連続で前年を上回った。同月のマルエツは1.8%減だった。
サミットはミールキットやレンジアップ商品、半調理品を充実させている。共働き世帯の増加などにより、料理の時短志向が強まっている。短時間で食事を準備しながらも、おいしさや献立の充実を求める消費者のニーズに応えようとしていると考えられる。
親会社の住友商事の説明によると、サミットは客数を最重要指標としている。価格・鮮度・利便性に加え、試食、相談できる案内係、売場やチラシの楽しさを重視しているのだ。必要なものを買う場所から、サミットで何を買うかへと消費者の意識をシフトさせているのではないか。
スーパーマーケットは、その店を選択してもらう理由や目的が必要になってきた。U.S.M.Hは閉鎖を進めると同時に、新店オープンも進める計画だ。新たな時代のニーズに対応できるかが問われている。
取材・文/不破聡













