「高市トレード」から「高市ショック」へ

高市政権の経済政策はなぜ評判が悪いのか?  支持率急落を招いた“変節”…「高市トレード」が「高市ショック」に変わった背景_4

なぜ自らの言動が“変節”してきたのかについて市場や国民とコミュニケーションを図ってきたのか。そして、一向に止まない物価高騰に対して来年春からの「飲食料品の消費税率1%」化だけで対応できると本気で考えているのか。

自ら発信したい点はSNSなどで時間を割く首相だが、市場や国民との「対話」は限られているように映る。その姿勢が今後も「独りよがり」と見られれば、支持率下落の波はさらに高くなっていくのかもしれない。

「高市トレード」から「高市ショック」へ――。市場が首相に突きつけたのは、政策の中身以上に「言動の一貫性」への疑問符である。

消費税ゼロ化から一転しての「税率1%」化、骨太方針原案の書き換え、日銀への異例の関与。いずれの根底にも、掲げた旗をいつの間にか下ろす「信頼性」の揺らぎが横たわる。

国民が求めているのは巧みなSNS発信ではなく、なぜ考えを変えたのかを正面から語る誠実な「対話」だ。物価高という難題にその場しのぎで臨む限り、市場も民意も首相から静かに離れていく。

人心の離反を「原因がわからない」で片付けているうちは、支持率下落の波がさらに高まることを、首相は覚悟すべきだろう。

文/竹橋大吉