生き残るためのアラート信号

また、仕事に限りませんが、何かを始める前には「これから始めること」に対して漠然とした不安を抱く、ということは普通に起こります。月曜日を前に、いわゆる「予期不安」が起こっている場合もあるでしょう。

あらかじめ、「こういうことが起こるのでは?」と危険などを想定し、備えるために予期不安が起こります。実は人間の脳って面白くて、予測するときのほうが反応が大きくなるのです。

快感物質のドーパミンも、報酬を予測するときのほうが実際に報酬を得るときよりも多く出ます。予期不安もそうで、「何かが起こりそうだぞ」と予期するときにぐっと高まります。

結局、生き残るためには危険に対するアラート信号を強く出しておかないといけない、ということなのでしょう。脳の構造でいうと、ストレスを感じたり意欲を感じたりする部位は脳の奥のほうにあり、その上に大脳新皮質がくっついています。大脳新皮質は、ストレスや意欲を観察しメタ認知(客観的に物事を捉えること)を行う部位なのですが、「不安」を感じたときにはそれを増幅させる、アンプのような機能を持っているのです。

だからよくいわれるように、大概のことは考えすぎ、という側面があります。一つの方法としては「その考えは捨てて今に集中しましょう」というマインドフルネスの考え方を取り入れるのも一つの手です。

マインドフルネス(写真/Shutterstock)
マインドフルネス(写真/Shutterstock)

脳の構造として、不安を増幅させてしまう仕組みがあるのですが、誰にでも起こるわけではありません。サザエさん症候群的なことも、予期不安の関わりが強いのだとしたら、予期不安がない人には起こりません。「明日、会社に行けばあれやってこれやって、ああ楽しい!」という人には起きるわけがない、という話です。ブルーマンデーの統計も、うつ状態などのリスク要因がある人は月曜日には強く反応が起こりうるけれども、誰でも起こるわけではありません。そこは誤解しないほうがいいでしょう。

では、「明日、会社に行ったら」と思い浮かべると漠然とした不安が襲ってくる、というようなときに、何か手を打つことはできるでしょうか。