Xはなぜ警察に通報をしなかったのか…

検察官はこの心の動きを捉え、Xにこう尋問した。

「逮捕された直後は被告人と通話したこと、見たことを話していませんが、逮捕された翌日には話しましたね。なぜですか」

Xはこう答えた。

内田被告(本人SNSより)
内田被告(本人SNSより)

「Aさんが見つかっていないと(警察官から)聞いて。(内田被告に)騙されていたので、真実が違っていたので、しゃべってもいいと思ったからです」

この後の弁護側の反対尋問で留萌の道の駅で待ち合わせをして何をするか聞いていたかと問われ、Xはこう答えた。

「僕が聞いていたのは、Aさんに謝ってもらったら終わりってことでした」

裁判官からの質問に代わり、裁判員や裁判官から内田被告らと別れて帰宅した後に警察に通報する考えが起きなかったかと問われると、Xはこう答えた。

「起きなかったです。(Aさんを)家まで送り帰すということだったので。それまでに見たことを警察に言おうかとも考えましたが、自分も関与していますし、まずいなという考えもありました」

事件当時の内田被告との関係性を問われると、Xはこう証言した。

「別になんもないです。知り合ってから1週間だったし、立場もなんもないです」

少年にそう突き放された内田被告は、閉廷を告げられると検察側に深く一礼をし、ドアの前に立てられた灰色の遮蔽板の奥に消えていった。

旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
旭川地裁(撮影/集英社オンライン)
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