「一緒に死んでほしい」と母親に川に沈められる
不登校が1年続くと、父親が母親に暴力をふるうようになった。胸ぐらをつかんでお腹を殴ったり、髪の毛を引っ張ったり。坂上さんは日中、祖母にトイレや押し入れに閉じ込められたりした。
ある夜、母親に妹と一緒に連れていかれたのは近くの山だ。
「私はもう、あなたたちを育てられなくなった。一緒に死んでほしい」
そう言われて3人で川にザバザバ入っていくと、母親に川の中に沈められた。
だが、坂上さんが暴れて逆らったせいか、途中で母親はあきらめて泣き出してしまう。濡れたまま家に戻った。
「母親が包丁を持ってきて、『今から一緒に死のう』みたいなことも、しょっちゅうありました。ご飯の途中で両親の喧嘩が始まると、お皿がひっくり返って、物が飛び交う。
でも、泣くと父親に怒られる。思い通りのリアクションじゃないと父親がキレるんです。
だから、震えながら何の味もしないご飯を淡々と食べて。そのうち、相手が望んでいそうなリアクションを取るのが癖みたいになりましたね」
学校に行けるようになったのは、母親が教師と何度も話し合ってくれたおかげだ。
2年のときの担任教師は毎朝家まで迎えに来て、「給食を残してもいい」と言ってくれた。母親に付き添ってもらい登校を開始。少しずつ1人で教室にいる時間を延ばし、3年生からは1人で行けるようになった。
坂上さんが4年生のとき、妹が入学してきた。妹はあまり勉強が得意ではない。できないことが増えると学校を休みがちになり、中学からは不登校になった。
「妹は、当初はただのひきこもりだったけど、そのうち、親に対してめちゃめちゃ怒り出したんですよ。『全部、あなたたちのせいだ!』と殴りかかったり、物を壊したり。
深夜に暴れることが多くって、私も、突然の物音が怖くて眠れなくて。常におびえる状態が続いていました」
















