『ニューヨーク物語』の挫折とプロデューサー問題
ビリーは心機一転、ニューヨークに帰って勝負作『ニューヨーク物語』を完成させる。
しかし、ロック評論家には受けが悪く、『さよならハリウッド』『ニューヨークの想い』など、いい曲が揃っていたにもかかわらずセールスは低迷。全米アルバムチャートで122位と振るわなかった。
そんな時、落胆していたビリーに大きな励ましをもたらしたのは、シンガーで女優のバーブラ・ストライサンドである。彼女がカバーした『ニューヨークの想い』が収録されたアルバムが批評家たちから評価されたのだ。
しばらくするとソングライターのビリーには多額の印税が入ってきた。次のアルバムこそが本当の勝負だと、妻でマネージャーのエリザベスと相談したビリーは、超一流でビートルズのプロデューサーだった、憧れのジョージ・マーティンに依頼することにした。
ビリーに関心を示したマーティンは、招待されたコンサートに来てくれた。ところが交渉は途中で決裂してしまう。
一緒にツアーを回っていたバンドと一緒にレコーディングしたいというビリーに、マーティンが難色を示したのである。
ドラムのピート・ベストに難色を示したマーティンのおかげで、リンゴ・スターがメンバーに加わったビートルズは驚異的な成功を収めた。だがこの時、ビリーは仲間たちと音楽を作る方針を譲らなかった。
マネージャーとしてすぐに対策を講じたエリザベスは、ポール・サイモンやフィービー・スノウ、バーブラ・ストライサンドなどのプロデューサー、フィル・ラモーンとビリーを会わせるようにセットする。
そしてここから、それまでの苦労が吹き飛ぶビリーの快進撃が始まるのである。














