移民の法的枠組みを作り、正面から受け入れるべき

3大悪政の1つ目は、「ライドシェアを一切認めていないこと」です。

これは単なる交通政策の遅れにとどまらず、地方に住む人々に深刻な迷惑をかけています。現在、東京でタクシーに乗ると、地方から出稼ぎに来ているドライバーに当たることがよくあります。

東京の方が稼ぎが良いからと、地方の貴重な働き手が吸い上げられているのです。彼らは東京の地理に明るくないためサービス低下を招き、同時に地方では致命的な運転手不足が進行するという悪循環に陥っています。

日本ではいまだ導入されないライドシェア
日本ではいまだ導入されないライドシェア

それにもかかわらず、タクシー業界の既得権益に慮り、世界中で当たり前になっているライドシェアをいまだに解禁できない。これは明確な政策の失敗です。

2つ目は、「きちんとした移民法を制定していないこと」です。

日本は「移民政策はとらない」と建前では言いながら、現実にはなし崩し的に外国人労働者を受け入れています。明確なルールや理念のない受け入れを行っているため、地域社会で摩擦が生じ、外国人に対する不必要な反発ばかりが目立つようになっています。

現実問題として、日本の経済社会はすでに外国人労働者なしでは回らなくなっています。であれば、きちっとした法的枠組みを作り、正面から受け入れるべきです。

一時的な労働者でない場合は、アメリカやドイツなどの先進国では当たり前に行われている「市民権テスト」のような制度を導入し、少なくとも義務教育レベルの知識や語学力、建国の歴史や理念を理解しているかを確認した上で、責任を持って社会に迎え入れる。そうした真っ当な移民制度から逃げ続けている現状は是正されなければなりません。

竹中平蔵「移民法、制定するべし」外国人なしでは日本回らず…日本が放置した3大悪政と「ハリボテ」と揶揄される高市政権の実態_3

そして3つ目が「減反政策」です。農業の競争力を削ぎ、補助金漬けの体質を生み出したこの政策も、見直すべき大悪業の一つです。

これら3つの問題の根が深いのは、自民党政権だけでなく、野党もメディアも本気で追及しようとしない点にあります。野党も地方のタクシー業界や農業団体の影響を受けているため厳しく踏み込めず、メディアも事の本質を報じません。

だからこそ、今のようなポリティカル・キャピタルを持った政権にしか、この状況は打破できないのですが、政権の関心はそこにはないようです。