大阪・和泉市に立ちはだかる今後の課題
SNS上でも、氷河期世代や中堅層がしわ寄せを受けているのではないかとの反発が出た。新卒採用の競争力を上げる改革が、組織内部では世代間・役職間の分断として受け止められかねない構図だ。
和泉市の試みは、自治体採用の危機感を可視化した点で大きな意義がある。少子化と民間との人材獲得競争が激化する中、「安定」だけでは人が集まらない現実を、同市は真正面から認めた。その意味で和泉市は、自治体の採用広報と給与制度改革の先頭を走っている。だが、採用の成功がそのまま組織の成功になるとは限らない。
若手を引き寄せるための大胆な一手が、中堅・ベテランの納得感を損なえば、組織全体の士気や持続性は揺らぐ。問われるのは、「初任給日本一」のインパクトの先に、全世代が報われる人事制度をどう設計できるかだ。
和泉市の挑戦は、自治体改革の希望であると同時に、その難しさを映す試金石でもある。
取材・文/集英社オンライン編集部













