辺野古視察の行程は『ボートに乗って海から辺野古を見る』

沖縄の過重な基地負担の象徴ともなっている辺野古を「平和学習」の素材とする狙いがあったのかもしれない。ただ、学習の場に政治問題化している同所を選んだ判断が適切だったのかということが、学校への批判を一層高める要因になっているともいえそうだ。

同志社国際高校(HPより)
同志社国際高校(HPより)

「学校側は平和学習のコースとして県内各所で7つのメニューを用意していました。たとえば、沖縄戦で住民の集団自決があった『ちびちりガマ』と呼ばれる自然壕の視察が繰り入れられた読谷村を巡るコースでは、世界遺産にも登録された琉球時代の城跡である座喜味城を組み入れるなど、学生に『沖縄の自然と文化に触れながら平和を考える機会にしてほしい』という意図を感じます。

一方、事故があった辺野古視察の行程には、『辺野古をボートに乗り海から見るコース』として『ボートに乗って海から辺野古を見る』と記されており、『きれいな海が間近に見える機会』ととらえてコースを選んだ学生も少なくなかったのではないでしょうか」(地元メディア関係者)

行程には、「楽しみながら平和を学んでほしい」という学校側の思いもにじむが、こうした背景を踏まえると、起きてしまった悲劇に対するやりきれなさがいっそう募る。

一方、学校側が用意した7つのコースには、「民泊コース」として、沖縄戦で米軍上陸の地となった読谷村での民泊体験が組み入れられていた。この行程に、平和や基地問題を題材にした作品を手掛ける彫刻家のアトリエ見学があったことも思わぬバッシングの呼び水となってしまっている。

「中国や韓国を敵視し、沖縄の平和運動に対しても批判的な人たちを中心に、『思想的に偏った人たちと生徒を交流させている』といった趣旨の批判がXなどのSNSで広がっているのです。同時に、民泊のコースがあったことも炎上の要素となってしまった形です」(同)

ネットにも流出した、同志社国際高校が用意した7つのコース。そのうち2コースで民泊の利用がある
ネットにも流出した、同志社国際高校が用意した7つのコース。そのうち2コースで民泊の利用がある