独身偽装男に騙されたシングルマザーの息子が書いた裏切りへの問い

《いつか自分のお父さんになる人だと認識していました。なぜ、どんな気持ちで僕のお母さんに近づいたのですか。僕たちをこのように苦しめて、どういうつもりなんですか。その理由を聞きたいし、元気なお母さんを返してほしい》

陳述書にそう書いたのは、吉田さんの一人息子で中学2年生の義人くん(仮名、14歳)だ。

Aは、婚歴があり再婚願望のある男女に愛用者の多いマッチングアプリで吉田さんと出会った。小児科の看護師だったAは子どもの扱いに長け、義人くんはすぐに打ち解けたという。陳述書にはこんなことも書かれている。

《お母さんには早く彼氏を作ってもらい、その人がいい人なら再婚してほしいと思ってた。初めは警戒していましたが、看護師なので子どもの扱いがうまく、僕が楽しめるような場所に連れて行ってくれたりした。

当たり前のように歯ブラシや食器類などがあり、家にいたので自分もまだ奥さんがいるとは思っていませんでした。自分の誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントだったりお母さんの体調が悪いと知ると飛んできて、自分のご飯を買ってきたりお母さんの看病をしたり、自分が怪我をしたときも手当してくれたりしました》

A(左)と吉田さん(中央)と義人くん(写真/吉田さん提供)
A(左)と吉田さん(中央)と義人くん(写真/吉田さん提供)
すべての画像を見る

Aは交際2か月で義人くんと会い、「キミのお母さんと結婚したいと思っている」などと話したのだという。一体、どういう経緯だったのか。

「アプリでAはプロフィールに『離婚済、再婚の際には引っ越しも可能』と書いており、実際に会って話すと誠実そうですごく気遣いが上手でした。

私が『再婚したら2人目の子どもがほしい』という思いがあることにも賛同してくれ、当時32歳だった私に『35歳から高齢出産になるからそれまでにほしいね』などと話していました。

義人がいない時に私の家にいて、私の実母とたまたま居合わせてしまい、実母に激しく怒られたんです。『あんた、覚悟はあるのか』と。

それで『結婚したいと思っています』と真摯に話したのと、Aが義人に会わせてほしいと言ったので、覚悟の言葉も聞いたのもあり、私も決心して会わせたのです」(吉田さん)

婚約指輪を購入していたAと吉田さん(写真/吉田さん提供)
婚約指輪を購入していたAと吉田さん(写真/吉田さん提供)

この後、Aは吉田さんの母はもちろん弟夫婦も含めて食事をしたり、義人くんも含めて家族旅行に出かけるなどして、婚約指輪を購入したり婚姻届まで用意していたのだという。