サウナ業界が悲鳴「客足が戻らない」

事件から2か月、現場となった店舗に人気はなく静まりかえっていた。近隣に住む女性は「事件から1週間程度で規制線がとれた。1月いっぱいは警察も出入りしていたけど最近はほとんど人を見かけない」と話す。また、店舗近隣のある地主の男性はA氏についてこう話した。

「Aさんはチャラチャラしてそうな雰囲気だったけど、きちんとした人物だった。店をオープンしたときも、経営に関わっていたからかわざわざ挨拶にきたんだ。でも事件が起きてからは一切、顔を出さない。事情聴取をされている経営幹部のなかには、被害者のお子さんと同じくらいの年のお子さんがいる人がいて、憔悴しきってるみたい。店の経営は昨年の夏くらいからあまりうまくいってなかったっていう噂も聞く。それで取っ手の付け替えをケチったとしたらとんでもない話だね」

サウナタイガーで起きた火災事故の余波は止まらない。あるサウナ経営者は、

「BはSNSなどで25年来のサウナ好きを自称していたようだが、経営者のイベントや会合には一度も顔を出したことがない。サウナ経営者は横のつながりが深いはずなのに。サウナを理解していれば、押し戸でないと危ないことは常識的にわかるはずだ。強気な価格設定を含め、利益優先の姿勢が目立っていた」

ゴージャスな内装(画像/店のHPより)
ゴージャスな内装(画像/店のHPより)

また事件をめぐっては、サウナ業界全体に深刻な影を落としている。

「あの事件の後、うちでも利用客が激減した。会員制施設でも4〜5割近い値引きをしなければ客足が戻らない状況だ」(同前)

各施設では安全性の再確認やSNSでの安全性のアピールをしているが、利用者の不安は拭えていないという。

店舗の施工を担当した内装業者は、自社ウェブサイトから「サウナタイガー」の施工実績を削除した。取材を申し込むと「担当者から折り返します」と話すものの、電話が鳴ることはなかった。

捜査1課は今後、家宅捜索で押収した資料を分析するとともに、B氏から任意で事情聴取する方針だ。

「経営主体が交代する中での安全管理責任の所在や、危険性の予見がありながら対策を講じなかった不作為の責任を、法的にどう構成するかが立件への最大の鍵となります」(社会部記者)

密室という特性上、極めて高い安全性が求められる個室サウナにおいて、なぜ初歩的な「閉じ込め」のリスクが放置されたのか、全容解明が急がれる。

現在のサウナタイガー(撮影/集英社オンライン)
現在のサウナタイガー(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班