年齢の壁は努力では越えられない
春日さんは、安定した仕事と収入があり、社交性も高く、異性とのコミュニケーション能力もスムーズに行うことができる男性である。そして結婚願望もある。しかし、どれだけ努力を重ね、婚活に時間を費やしても、パートナーが見つからない。
40歳を過ぎてから、一度も女性と交際に至ったことがない。春日さんと同じような状況に追い込まれ、同じ悩みを抱えている40代の中年男性は、日本全国に数え切れないほどいるはずだ。
年齢の壁は、努力では越えられない。婚活については、スポーツと同様で、ある一定の年齢を越えてしまうと、どれだけ努力しても、それに見合った成果が得られなくなってしまう。
高校まで野球を一切したことがない人が、高校から硬式野球部に入って甲子園を目指すこと自体は可能である。しかし、実際に甲子園にレギュラーで出場できる可能性は、限りなくゼロに近い。
ゴールデンエイジと呼ばれる小学校中学年~高学年の間に始めないと、後から挽回することは難しい。「結婚適齢期」という言葉は現代では死語になりつつあるが、年齢的に結婚しやすい時期が20代~30代前半であることは、昔からほとんど変わっていない。
結婚の時期に関しては、「個人の価値観やライフスタイルに合わせて、柔軟に検討されるべき」という考え方が広まり、他人の結婚の時期についてあれこれ言及すること自体がハラスメントになっているが、「年齢的に結婚しやすい時期を逃すと、結婚は極めて難しくなる」という当たり前の事実は、今も昔も変わっていない。おそらく、これからも変わらないだろう。
これは事実の問題であり、善悪の問題でもなければ、政治的に正しい/間違っている、という問題でもない。誰かや何かのせいにしても、「年齢の壁は努力では越えられない」という問題は、決して解決しない。
文/坂爪真吾













