「市長の意向がそのまま現場に降りてきている」

組合はこれまでに高崎市教委および市長に対して事業撤回を求める要求書を提出し、市教委とは昨年10月に交渉を行なった。市長との懇談の場も要求もしたが、実現していないという。

「この事業は形式的には市教委が決めたことになっています。しかし実際には市長の意向がそのまま現場に降りてきているように見えます。

本来、自治体の首長は学校教育政策の権限はなく、所管は教育委員会です。しかし、高崎市では教育委員会が市長に抗えない状況になっています。

さらに今年から『教育次長』という新たな役職が設けられ、市長の意向が直接学校現場につながっていると考えられます。非常に深刻な問題です」

群馬県高崎市役所(写真/PhotoAC)
群馬県高崎市役所(写真/PhotoAC)

組合では市教委との交渉と並行して、市の教職員を対象にアンケートを実施。2週間で集まった667件の回答のうち「反対」は640件にのぼった。

「任意のアンケートにもかかわらず、これだけの声が寄せられました。何より驚いたのが、備考欄に多くの意見をいただいたことです」

アンケートには「トラブル時の対応」「教員の負担増」などに対する不安や疑問の声が数多く寄せられている。

なかには「教員の人権を無視している」「自分自身も子どもがいるが、7時開門に間に合うように勤務すると、自分の子どもは誰が面倒を見てくれるのか」といった切実な声もある。

昨年12月19日に行なわれた集会には「高崎市100人集会」では怒りの声があふれた(写真/全群馬教職員組合提供)
昨年12月19日に行なわれた集会には「高崎市100人集会」では怒りの声があふれた(写真/全群馬教職員組合提供)

「高崎市には約3200人の教職員がいるため、市教委は『約2割が反対していることは承知している』という言い方をします。つまり『8割は賛成だ』と言いたいのでしょう」

組合ではその後、回答方法を「事業に賛成か反対か」を問う2回目のアンケートを実施。2月6日時点で「反対1236、賛成11」という結果となっているという。