就活に失敗してひきこもり、うつ状態に

ところが、就職活動でつまずいてしまう。

「企業研究もやらず、考えることからも逃げていました。自分はダメダメだから、自分を見つめるのが嫌だったんですね。『長所は?』と聞かれても、短所しか思いつかなくて。“自己肯定感がない”とか、“悪い方向に考え過ぎてギリギリまで行動を起せない”とか」

結局、就職先が決まらないまま大学を卒業し、藤原さんはそのまま自分の部屋にひきこもった。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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「うつ状態になって、ほぼ一日中寝てました。ご飯を食べるのもエアコンを使うのも申し訳ないみたいな感じで、よく布団の中で泣いていましたね。大学まで卒業させてもらったのに、就職もできんくて、自分自身が情けないというか、なんで普通になれないんやろうって」

藤原さんがひどく落ち込んでしまったのは、もう一つ理由があった。

大学1年生のときに最愛の祖父をすい臓がんで亡くしている。最後の半年間は一緒に暮らしたのだが、そのときの自分の行動を責め続けていたのだ。

「亡くなる直前にすごい匂いがして、何か変だなとは思ったのに、急変したことに5時間くらい気付けなくて……。末期だったことも知らされてなくて、治るもんだと思っていたし、私はただそばにいて、ゲームしていたんです。

おじいちゃんはずっと苦しんでいたのに、気付けなかった自分が許せなくて……。なんであのとき、もっと早く気付かへんかったんって。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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心の支えとなっていたおじいちゃんという大きな傘がなくなってしまい、『もう誰も信じられない』と思いました。神様も人間も、もうどうでもいい……そんな気持ちでした。

消化しきれないまま、ずっと引きずっていた祖父の死と、就職活動の失敗と、全部合わさって、うつ状態になったんだと思います」