「テレビ革命進行中!?の巻」(ジャンプ・コミックス第95巻収録)
今回は、大原部長のテレビ買い換えに際して、両さんが「とある」悪巧みをするお話をお届けする。
本作が描かれたのは1995年。従来の標準画質(NTSC)よりも高精細な映像を表示する「ハイビジョン」テレビが数年前に登場し、画面の画角が4対3から16対9へと切り替わっていった時代だ。また、画像を構成する最小単位の点の数が1280×720画素以上(HD)または1920×1080画素(フルHD/2K)となり、高画質化が図られた。
ちなみに、現在は3840×2160画素(4K)、7680✕43200画素(8K)の製品も珍しくない。
……とは言っても、当時のテレビの多くはまだ液晶ではなくブラウン管式で、放送はアナログ式。液晶画面を持つテレビはようやく普及価格帯の製品が登場したばかりで、ブラウン管式とのシェアが逆転したのは実に12年後の2007年のこと。
東京・名古屋・大阪の三大都市を中心に地上波によるデジタル放送が開始されたのは、2003年。アプリではなくハードウェアとしてテレビチューナーが内蔵されたガラケー向けのワンセグ放送が開始されたのが2006年だった。
放送をリアルタイムで追いかける必要のない配信がスマホで簡単に観られる現在となっては、本作は驚くべき描写の連続だろう。だが、ロストテクノロジーとなって久しい「1990年代の最新テレビ事情」を、ドンズバ世代は懐かしく、そして令和世代は時代の記憶としてお楽しみいただければと思う。
ちなみに部長宅におさまった新型テレビには、実は両さん謹製のさまざまな仕掛けが……。
両さんは部長の生活を盗撮して個人情報を取得し、フェイクニュースを送り込み、部長から受けた所業を拡散する。この一連の描写は、ネットとデジタル情報機器に依存する現代の我々が対面している諸問題にそっくりで、極めて興味深い。
それでは次のページから、部長の新型テレビ導入をめぐる意外な騒動の顛末をお楽しみください!!



















