予算の年度内成立は困難に…建前上の大義が何もない解散

「なぜ今なのか? 高市早苗が内閣総理大臣で良いのかどうか、主権者たる国民の皆様に決めていただく。 それしかない。そのように考えたからでございます」

会見の冒頭で、高市総理はやや緊張した面持ちでそう語りだした。政権発足以来、高市政権の支持率は60~70%の高水準で推移している。ただ、個別の政策イシューではなく、まずもって「高市総理の是非」を掲げたところに、今回の解散を巡る異例さが象徴されているという指摘もある。

解散を表明する高市総理(内閣広報室Xより)
解散を表明する高市総理(内閣広報室Xより)
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「高市総理が会見で認めたように、いまのタイミングで衆院選を行なえば、2026年度予算の年度内成立は困難になるわけです。そうした中で、党内に慎重論がありつつも、高市総理は高支持率を背景に解散に踏み切った。

ある意味では、小泉純一郎政権が2005年に実施した郵政解散の時と、状況が似ている。ただ、あのときは、それが正しかったどうかは別にして、郵政民営化の是非を国民に問うという明確な大義があり、大旋風を巻き起こした。しかし、今回の選挙は決定的に異なる。建前上の大義が何もないのです」(自民重鎮)

選挙戦の勝敗ラインについて、高市総理は「与党で過半数」と説明する。これはかなり控えめな数字だ。現在、衆院で自民党は196議席、維新は34議席を持っており、新たに3議席を増やすだけで、与党で過半数(233議席)には達するからだ。