10年前は1割以下だった中古戸建の割合は2割を超える水準に

さらに住宅ローンを借りる人たちからは厳しい懐事情が見えてくる。

最長35年の全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」の住宅金融支援機構によると、2024年度の融資区分が「注文住宅」だった割合は11.9%。2022年は14.4%、2023年は15.1%だった。

「土地付注文住宅」は2020年から2022年までは30%を超えていたにもかかわらず、2024年度は23.0%まで落ち込んでいる。

そうした中で、急増しているのが「中古戸建」だ。2024年度は20.5%。2023年の15.3%から大きく数字を伸ばしている。なお、10年前の中古戸建の割合はわずか7.6%だったため、全体の1割以下だったものが、今や2割を超えているのである。

全国宅地建物取引業協会連合会不動産総合研究所によると、2025年6月の首都圏における中古戸建の成約件数は前年同月比49.2%の増加。上半期の月平均が49.7%増という脅威的なペースで伸びている。近畿圏でも2025年は6月まですべての月で2桁増だ。

「フラット35」の融資金においては、中古戸建が2208万円で、注文住宅は3080万円だ。900万円近い差が生じている。この調査は住宅の取得にかかる金額だ。従って、中古住宅を買う多くの世帯がリフォームを行なうはずである。住宅リフォーム推進協議会による調査では、一戸建てのリフォーム費用は100~300万円未満がボリュームゾーンだ。注文住宅のトータル金額よりも安く済む。

リノベされた美しい室内のイメージ
リノベされた美しい室内のイメージ

そして、平均住宅面積は「中古戸建」が115.2㎡であり、新築の土地付注文住宅や建売住宅よりも広い。つまり、今の時代に中古戸建はコストパフォーマンスが優れ、時代に合っているといえる。

中古戸建は流通量が多くなっており、消費者の選択肢が増えている点も魅力的だ。注文住宅と違い、現物を見て購入することもできる。また、木造住宅の耐震基準が見直された2000年6月以降に建築確認がされた建物は高い耐震基準が用いられてもいる。

日本人には長らく新築一戸建て至上主義が定着していたが、そのトレンドは今後大きく変わりそうだ。