「3人目を産んだ後、ふと将来のことを考えた」
芸能界引退以降はメディア露出はしていなかった山本モナさん。そんななか、2014年から始めていたInstagramの11月13日の投稿で〈40代からの新しい挑戦が実りました〉と司法試験に合格したことを明かしたのだ。
取材場所の会議室に現れた山本モナさんは、白のセットアップのスーツを着こなし、2011年に芸能活動を休止した当時と変わらないエレガンスなたたずまいだった。
なぜ司法試験を目指したのか。ほとんど公の場に出てこなかったここ数年。どんな日々を過ごしていたのか。山ほどある聞きたいことをぶつけてみた。
まず、司法の道に進もうと思ったきっかけは「3人目を産んだ後の2019年に、将来のことを考え、もう一度何かに挑戦したい」という思いが芽生えたからだという。
「3人の子どもを産み育てる日々はそれはもう忙しかったし、子ども中心の生活でした。家事はもちろん、幼稚園やお稽古の送迎など育児に関することはシッターさんの手もお借りしながらなんとかやってきました。
でもふと、社会の一員として存在していないことに気づき、経済社会の構成員として、もう一度立ちたい思いが芽生えたんです。『それはなんだろう?』と考えた時、親戚に法曹の仕事をしていた方がおり、幼少期からある印象的な言葉を聞いていて、それで弁護士を目指そうという方向性はわりとすぐに決まりました」
その印象的な言葉とは。
「広島の実家の母方の親戚で、元検察官の弁護士の方がいたんです。その方は『弁護士は8時間3年だぞ』といつも言っていました。
1日8時間の勉強を3年間続ければ弁護士になれるんだと。だから幼い頃の私の将来の目標は検察官か弁護士だと思っていたほどでした。それでも新聞社で働いていた母の影響もあり、メディアへの気持ちが強まって結局はテレビ局に勤めることになるんですけれど」
弁護士を目指す目標が決まり、同じ元アナウンサーで現在は弁護士として活躍する菊間千乃(53歳)さんだった。
「菊間さんとは同じワインスクールの講師としてご一緒になる機会が多かったので、相談したら『勉強なんて本1冊買えば始められるんだから、まず買って始めればいいの』と言われ、すぐに司法試験入門書を3冊ほどAmazonで買いました。それを2、3日で読んだら『面白い!』と思えて。『これなら続けられそう』と思えたことが大きかったです」













