第三極の杉本氏は「もう足の引っ張り合いはやめましょう」

伊東市では「2期やった小野さんがあまりに不人気だから前回選挙で田久保さんに票が流れた。その田久保さんがこうなったので、この二人はどっちもだめ」(伊東市内の建設業者)との声も根強い。

12月7日、「田久保眞紀氏が解散した市議会の出直し選挙費用が6300万円かかった」と批判するプロテスターと田久保氏(撮影/集英社オンライン)
12月7日、「田久保眞紀氏が解散した市議会の出直し選挙費用が6300万円かかった」と批判するプロテスターと田久保氏(撮影/集英社オンライン)

その間隙をつき、前回小野氏を推薦した連合静岡に加え、国民民主党からの推薦も取り付けた杉本氏が小野氏を追い抜く可能性もある。

田久保、小野両氏の批判合戦を念頭に「もう足の引っ張り合いはやめましょう」と2人ともをチクリと批判する杉本氏は「伊東市は今、過去の政治に戻るのか、そして前に進むのか、問われている」とも言い、過去の政治を連想させる小野氏を主要な敵とみなしているようだ。

12月7日、立候補受付を済ませた杉本憲也氏(撮影/集英社オンライン)
12月7日、立候補受付を済ませた杉本憲也氏(撮影/集英社オンライン)

特定行政書士でもある杉本氏は40代の若さと6年間の市議経験を挙げ、「過去は過去で、それを踏まえた上で未来に向かって前に進めていく。そのために若さと政治経験とそして専門知識を武器に、変わったぞと言われるものを作っていきたい」と攻勢をかけている。

嘘をつく、との意味の「タクボる」という言葉が子どもたちの間で流行った伊東市。リハックの討論会で司会者からこの現象をどう思うかと聞かれた田久保氏は、

「伊東市っていう言葉が良くも悪くも有名になったというところで、ここからこの有名になった伊東市の知名度をどういう風に利用していくのかっていうのは大事だという風に思っています」

と胸を張ったりもした。有名になりすぎた伊東市の未来は果たして――。

12月7日、港で第一声演説をする田久保眞紀氏(撮影/集英社オンライン)
12月7日、港で第一声演説をする田久保眞紀氏(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班