市民との対話集会、定例会見でも「辞める考えはない」としていた

「市議会側は11月27日の定例市議会開会日に小川市長の不信任決議案を採決する予定で、これが可決され、10日以内の市長の辞職か失職、議会解散のどれかに進む公算がありました。

小川市長は不信任議決を避けるにはその前に辞職するしかなかったのですが、25日に辞職の意向があると周囲に伝え、閉庁間際の夕方5時に富田公隆・市議会議長に退職願を出しました。これで議会は不信任決議案の提出を見送り辞職を受け入れました」(地元記者)

小川晶市長(撮影/集英社オンライン)
小川晶市長(撮影/集英社オンライン)
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そんな中、25日夜に小川市長は自身のXに辞職を知らせる長文を投稿。

〈市議会の皆さまからいただいたご意見を真摯に受け止め、悩み抜いた末の判断です。(中略)

前橋の未来に不可欠な議論が控えているこの時期だからこそ、一度市長職を離れ、自らの行動に対するけじめをつけることが最善だと判断しました。(中略)

私の行動が市民の皆さんにご迷惑や誤解を生んでしまったことは、どれだけ謝っても尽きるものではありません。だからこそ、今回の決断をもって一度立ち止まり、自らの姿勢を正し、信頼を取り戻すために全力で行動してまいります。〉

文章のあちこちで辞職後の出直し市長選に出馬する意向があることを示唆しており、スキャンダルの“みそぎ”を済ませるための辞職であることがうかがえる。

ポストの文面では市民に謝罪しているものの、問題はまさにこうした理由で辞職を求める声を、小川市長自身が直近まで拒み続けたことだ。

小川市長「X」より
小川市長「X」より

「市長は14日の市民との対話集会でも18日の定例会見でも、辞める考えはないとしながら出直し市長選になれば立候補する意向を示していました。議会が不信任を議決するなら議会解散でなく失職を選び、再び信を問う、との意味ですが、そのわずか1週間後にそれまでまったく言及してこなかった辞職を突然言い出した形です」(前出・地元記者)