「クマを殺すなと電話をかけてくるやつは被害の悲惨さを知らない」
――佐竹前知事は、2023年10月の記者会見で悪質な苦情の電話について、「すぐ切ります。ガチャン」「付き合っていると仕事ができない。業務妨害です」と発言されていましたよね。
こっちが仕事できないんだから、電話なんて切って当たり前。ああいうのとね、付き合っていると時間がなくなる。あの連中はね、話してもわかんないんだよ。そしたら「税金泥棒」「お前ら何も仕事してないな」と公務員バッシングをするわけ。そんなの全く受ける必要ないんだよ。こっちは住民の命を守るのに必死なんだわ。
――2024年12月にクマの駆除をめぐって「殺さないで」といった苦情が県庁などに相次いだとき、「お前のところに今(クマを)送るから住所を言え。そんなに(クマが)心配だったらお宅に送ります」と発言したことが印象的です。
住民の生活がクマによって脅かされていて、生活の様式が変わってきているんです。農家は農作物を荒らされて生活に困っています。コメ農家はよく保険に入っているけど、果物農家は入っていないことが多いから、生活再建が困難化する傾向にある。
また、朝晩は一人で出歩くこともできない。学生の運動会や、遠足、マラソン大会まで中止になっている。
クマに出会ったら生き延びることは難しいし、毎日恐怖と一緒に生活しているわけです。クマを殺すなと電話をかけてくるやつは、クマによる被害の悲惨さを知らないんです。













