小野田経済安保相、海外生まれの国務大臣は初めてか
小野田氏は米国・シカゴ生まれの岡山育ち。父はアメリカ人、母は日本人で1歳から岡山県に移り住んだという。戦後の現行制度上、海外生まれの国務大臣は初めてとみられる。
『ドラゴンボール』など大のアニメ好きで知られ、幼少期のヒーローへのあこがれが政治家を目指した原点だという。ゲーム制作会社に勤務後に、TOKYO自民党政経塾に入り、東京都北区の区議を経て国政へ。
保守的な信条を前面に出して2022年の参院選では自民の1人区候補で唯一、公明党の推薦を受けずに戦った。SNSのXフォロワーは80万人以上という。
その小野田氏は高市氏もかつて経験した経済安全保障大臣を拝命した。42歳で、高市内閣の最年少大臣でもある。加えて、「外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣」も兼務する。いわば外国人政策の司令塔役だ。
22日の就任後初めての会見では「ルールを守らない方への厳格な対応や外国人を巡る情勢に十分に対応出来ていない制度の見直しを進める」と語った。
高市氏は総理になる前は「北欧の国に比べても劣らない、女性がたくさんいる内閣や党役員会にしたい」と語っていた。
しかし、実際には自身を含めて女性登用は3人にとどまった。ただ、少数ながら片山氏と小野田氏の存在感は閣内でも異彩を放つ。
高市政策の重要拠点を女性二人に任せる
小野田氏が経済安全保障に加えて、外国人政策という高市カラーの強い政策を任されたように、高市総理は自分と同じ「積極財政派」の片山氏を財務大臣において、さらに「補助金の見直し」という担務をつけた。
高市氏の側近の一人はこう説明する。
「片山氏に補助金の見直しという権限をつけたのは、高市総理が中国製のソーラーパネルが国内市場を席巻していることを問題視しているからだ」
外国人政策と中国製の太陽光パネル抑制という、高市氏の「1丁目1番地」の政策を女性閣僚の二人にそれぞれ振り分けた。人数こそ少ないが、「女性3人が中心で回していく、日本で初めての内閣」になっているということが透けて見えてくる。
閣僚人事が組閣の当日まで漏れなかったのも「高市流」だった。安倍、菅、岸田、石破と直近の歴代政権は前日にはそれぞれ本人に内示をし、明日、都内に待機するように伝えていた。
同時に派閥領袖たちとも人事情報を共有するので組閣当日の朝刊には組閣名簿が顔写真付きで新聞各紙に掲載されてきた。













