「雪の教室の巻」(ジャンプ・コミックス第179巻収録)

今回は、両さんが幼稚園児たちのスキー教室で、指導員を務めるお話をお届けする。

両さんは、超神田寿司を営む擬宝珠(ぎぼし)家の次女・檸檬(レモン)が通う千代田マリア幼稚園の子どもたちに同行。

檸檬の送り迎えをする日もあるため、両さんは檸檬の担任・広田さくら先生や子どもたちとはすっかり顔馴染みだ。

両さんは檸檬の又従兄妹(またいとこ)にあたるのだが、おそらく園児たちは両さんのことを「檸檬の父」か「檸檬のおじさん」くらいに捉えているだろう。だが本作を読むとわかるように、子どもたちにとって両さんは「楽しくて頼りになるおじさん」なのだ。

さすがの両さんも園児たちの前では、金儲けの企みやずるいことはできないし、しようともしない。

さて、本作中で両さんは、子どもたちのために「かまくら」を作る。

かまくらとは、ドーム状の雪製の小屋を指す。もともとは神事・伝統行事に使われていたものが、雪の多い地方における子どもたちの冬の遊び場となったものだ。現在では個々の家で作られることは少なく、観光行事としての色合いが強くなっているという。

本作に両さん謹製のかまくらをよく見ていただくと、雪のドームに継ぎ目のようなものがあるのに気づくだろう。かまくらの作り方は、一般的には雪を固めながら盛っていき、中をくり抜いて空洞を設ける……といったものを思い浮かべると思う。

しかし両さんの場合、箱の中に雪を詰めてブロック状の固まりを作り、それを積み上げてドームを形成する方法を採っているように見える。これは、北極に近くに住み移動して狩猟生活を送るイヌイットがこしらえる「イグルー」に似ている。なおこの方式も決して珍しいわけではないらしい。

それでは次のページから、両さんが招待する銀世界を、子どもたちと一緒にお楽しみください!!