なぜ毎回違う相手と同じ終わり方をするのか
37歳にして3回の離婚を経験した原口さん。自身の結婚と離婚の遍歴を振り返り、あることに気付いた。
「『夫が家に帰ってこなくなる』という点が、これまでの離婚理由に共通していたんです。これは相手の問題ではなく、私自身に問題があるのかもと思いました」
そこで男性心理や恋愛心理学を学び、パートナーシップ講座を受講し始めた原口さん。その後10年間で16件の講座を受講したが、その途上で出会ったのが4回目の結婚相手となる、4歳下の不動産経営の男性だった。
40歳で4回目の結婚を果たし、待望の息子を授かった。夫とは同居しつつも未入籍の“事実婚”という形を選択した。
「彼がバツイチで結婚に積極的でなかったのもありますし、私も名字を変えるのがめんどくさかった。あとは職業柄、婚姻届を1枚出すことで、(法律上の)『夫婦』という形に縛られているカップルをたくさん見てきたので、気持ちや絆だけで夫婦の形態を維持する事実婚の形を試してみたかったんです」
しかし、そんな4番目の夫との結婚生活も、4年で終止符が打たれることに。いったい、何が原因だったのか。
「2回目の離婚理由と似ていて、夫が働かなくなっちゃったんですよ。会社経営者といっても社員に仕事を丸投げするタイプだったらしく、社員が全員辞めてしまったんです。
一人で細々とは続けていたらしいですが、会社にも行かなくなって遊びだして、家にお金も入れなくなってしまいました」
44歳で事実婚を解消し、シングルマザーの道を歩むこととなった原口さん。「なぜ私は、毎回違う相手と、同じような終わり方をしてしまうのか」。その問いに向き合うため、その後も学び続けた心理学が、やがて4回の離婚を招いた“無意識のシナリオ”に気付くきっかけとなった。
#3「心理学から学んだ、4回の離婚を招いた自身の根本原因」へつづく
取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部特集班