「田久保派とか何派っていうことに対してすごく抵抗があった」
「2回目の不信任案ですか? はい、賛成します。田久保さんをずっと支援してきたんでね、そこのところはやっぱりすごく辛い立場もあったんですけど、やっぱりはっきりしないといけないなと」
そう話すのは市議選に立候補を表明した新人の女性、A氏だ。ことし5月の市長選で劣勢とみられた田久保市長を表立って支援し、一騎打ちの選挙に敗れた前市長派の市内の財界人からは「田久保派の筆頭」と名指しされる人物である。
市長擁護のためでないなら、なぜ市議選に立候補するのか。
「町がどんどん低迷していくなかで、今回みたいな議員さんと市長のああいう対立を通して市民が分断していくのを見てて、自分が元々やってきた町おこしを広げて、みんなが力を合わせるようにしたいんです。
そういった団体の代表もやっていて、メンバーのなかには田久保さんに反感を持っている人もいるし。だから私は田久保派とか何派っていうことに対してすごく抵抗があったんです。
田久保さんの支援者が7人当選すると今までの(前職で田久保市長の不信任に賛成した)議員さんと揉めると思うんですよね。それはやっぱり市民が見てて1番辛いとこだと思うので」(A氏)
田久保市長は9月1日に市議会で不信任を議決され、これに対抗して10日に議会を解散した。定数20の伊東市議会では、7人が採決に加わらなければ田久保市長の再度の不信任は阻止できる。
9月22日に市選管が開いた立候補予定者説明会には、前市議18人と新人17人の立候補者やその代理人が参加。地元の伊豆新聞は、このなかに⽥久保市⻑と「特に近しいとされる⼈物が1、2⼈」おり、「再度の不信任決議案に反対や⽋席をする可能性があるのは6、7⼈とみられる」と報じている。