刑事告発した理由「一緒にやっていくのは無理だと思った」
――田久保市長とはどのような関係ですか?
市議を2期務めた田久保さんが最初に(市議選に)立候補する前から県議も交えてご飯を食べ、『できる限り応援します』って私が声をかけました。田久保さんはメガソーラー事業反対を掲げて市議になりました。
昨年12月に、当時2期目の市長だった小野達也氏が「3期目を目指したい」と言ってきました。僕は「小野さん、評判悪いよ。市民のためにこういうことをしなきゃいけないけどやってくれるの?」って聞くと「やる」と言う。
それで後援会会長を引き受け、政治資金パーティーを開いたりしました。
――田久保市長が5月の市長選に出馬すると表明する前ですね?
はい。田久保さんは4月4日に立候補を表明し、その後に僕の友人から「田久保に会ってほしい」とLINEが来たんです。僕は伊東を良くしてくれるのは小野さんだけではないと思っているから4月14日に田久保さんに会いました。
田久保さんは「周りに人がいない(場所の)方がいいですか」とLINEで聞いてきたけど僕はそんなこと関係ないから喫茶店で会って、その姿をみんな見てます。
その時に小野さんへの評価が僕と田久保さんで合致したんです。それで「選挙で小野が勝ったら俺は小野にやらせるよ。俺、約束したからね。その代わり、田久保さん勝ったら、田久保さんやってよ。俺も協力するから」っていう話をしたんです。
――5月25日の市長選で田久保さんが勝ちました。
そしたら田久保さんから「29日に登庁して市長になる前に会いたい」とLINEが来ました。それで27日の9時から12時ぐらいまで(会って)話をしたんです。「4月14日に意見は一致してたから、市民、伊東のために頑張ろうね」って。
当選証書の写真も撮らせてもらいました。その後も「定期的に会食しながら意見交換させてください」ってLINEしてきました。
だから刑事告発は(応援していた候補が)選挙で負けた腹いせだとみんな誤解しているんですけど、全然そうじゃないんです。
――では告発した理由は何ですか?
一緒に伊東を良くしようという話をしたのに、(田久保市長が「大卒ではなく除籍だった」と認めた)7月2日の会見がありました。それを見て一緒にやっていくのは無理だと思ったんです。
ある田久保さんの支持者は「学歴なんて関係ねえ。この先伊東市を良くすりゃいいんだ」って言うけど、やっぱり(経歴詐称は)公職選挙法に触れるじゃないですか。
だから俺は、支持者が言うことを真に受けるような市長ではダメで、ちゃんと刑事告発して真偽を確認しようと思いました。