きっかけは失礼すぎる制作会社だった!
――解散から5年後、再結成をしたのは『青いベンチ』に再び脚光が集まったから?
奥山 といいますか、ちょうどデビュー10周年を迎えるタイミングに、あるテレビ番組で取り上げてもらえることになりまして。
北清水 僕らの今に密着したうえで、最後に『青いベンチ』を歌うという内容で。解散はしていましたが、すごくいいお話だったので“ぜひ出させてください”とお返事したんですが、その後の打ち合わせがとても不思議で。
奥山 ふたり一緒ではなく、それぞれが番組サイドと打ち合わせをすることを求められまして。
北清水 ひとりで行ってみたら、何と言いますか…。ここでは言えないような暴言をいろいろ言われたんですよね。ぐっとこらえましたけど。奥山の打ち合わせが終わったタイミングに電話して「どうだった?」って聞くと、僕以上に失礼なことを言われていて。
奥山 ひどい目にあいました(笑)
北清水 テレビに出演したら反響もいただけるかもしれない。だけど、そんな思いをしてまで出ることもない。お断りをしました。やっぱり怒りですよね。“ふざけるな”という。一致団結、意気投合しました(笑)
奥山 デビュー10周年は別にテレビじゃなくてもいい。「自分たちでイベントなりライブなりをやればいいじゃん」と盛り上がりまして。
北清水 そんなデビュー10周年ライブを終えたとき、「1回で終わらせる必要もないよね?」と。再結成に至りました。
奥山 人生経験じゃないですけど、嫌な思いをしたからこそ、今がある。「あれがなかったら絶対、再結成してないよね」「ある意味感謝だね」って話していますよ(笑)
再結成して11年。サスケは日本各地で『青いベンチ』を誠実に響き渡らせている――。
後編では代表曲『青いベンチ』の気になる印税や、現在のサスケの活動についてを聞いてみると……。
取材・文/池谷百合子