6月に家宅捜索 田端氏は「違法性はない」「自信ある」
田端氏をめぐってのトラブルはメルカリだけではなく、数人が警察に被害届を出し、すでに書類送検されているという。
被害を受けたという一人、企業の広報支援を手掛ける株式会社シプードの舩木真由美代表取締役に話を聞くと、「田端さんをめぐってのトラブルで、警察が介入していることは事実です」と回答した。捜査関係者によると、3月に品川警察署が告訴状を受け取っているという。
当時の様子については、
「話したいのは山々なのですが、田端さんや田端さんファンからの誹謗(ひぼう)中傷がいまでも怖く、当時のことを話すのはどうしても控えたいです。攻撃がまた始まってしまうと考えると、本当に辛いんです。まだ捜査中ということもありごめんなさい」
と被害の内容については回答を控えた。一方で、相談を受けていたという舩木さんの知人はこう解説する。
「本人はSNS上で田端さんから『無能』『バカ』などと誹謗(ひぼう)中傷され、一時期、心療内科へ通っていました。田端さんが無能とXで発言すると、複数の匿名アカウントも便乗し、心なき声が届くことで心を病まれていました。幸いにも私やパートナーの方がいたから良かったですが、本人は『誰も頼れる人がいなかったら自死を考えていたかもしれない』と言うほど追い込まれていました」
捜査関係者によると、田端氏は舩木さんとのトラブルをめぐっても、6月中に港区の自宅に家宅捜索が入り、名誉毀損(きそん)と侮辱の容疑で8月20日に東京地検へ書類送検されていた。
田端氏は6月の家宅捜索時に「民事に問題が発展すると思ったけど、まさか警察が来るとは思わなかった」と驚きつつ、「違法性は絶対にない。自信がある」と述べていたという。
SNS上での誹謗(ひぼう)中傷に詳しいベリーベスト法律事務所の五十嵐優貴弁護士はこう解説する。
「公然と他人の人格などを蔑視する価値判断を表示した場合、侮辱罪に該当する可能性があります。典型例としては、『無能』『バカ』『アホ』などです。
今回の田端さんの言動は侮辱罪の構成要件に該当すると考えられ、社会的影響力の大きさや同趣旨の投稿を繰り返していることが、悪質性の判断に影響すると見られます」
侮辱罪をめぐっては、2022年に法改正され、法定刑の上限が「1年以下の拘禁刑」に引き上げられた。
背景には、フジテレビのバラエティー番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(当時22歳)が20年5月に自殺した問題で、当時のTwitterでは「キモい」などと書き込まれたことで、略式命令を受けた男2人の科料が9000円だったことから、厳罰化を求める声が続出したことがある。