コモディティ化に負けない価値を見つける
営業担当者がプロであるがゆえに、その商材の専門家になってしまうということはどこでも起こり得ます。
不動産であれば、「この物件、駅チカでお勧めです」で終わってしまうのではなく、「お客さまの勤務先に直結の路線にすぐ乗れます。だから、お客さまも通勤が楽ですよ」までが利点話法です。
結婚相談所であれば、「うちは会員登録数が業界最高レベルです」とパンフレット通りのアピールで終わってしまうのではなく、利点話法で「出会いもたくさん可能です。だから、お客さまの理想の相手に会えますよ」までを言い切りましょう。皆まで言い切るのです。
これは圧倒的に強いわけではない商材で考えると理解が進みます。
変化の早い現代では、どんなに新しく感じた特徴や性質を持つ商材でも、半年、1年後には、ほとんどがコモディティ化して横並びの1つになってしまいます。その時にセールスポイントでは勝負になりません。
けれども利点話法で「○○さんにとって」「○○さんには」とお客さまにとっての自分ごと化をすれば、「購買意欲」が高まり、ヒアリングで引き出した「興味」は、プレゼンで確実に「欲求」になるのです。
パンフレットに書かれていないことを話すことは、最初は難しいとは思います。コツを2つご紹介します。トークスクリプトを作る際に、ぜひ試してください。
◯顧客目線で考える
その道のプロとして「こうあって欲しい」ではなく、「この人だったら」を常に考える。そのためにはヒアリングの際の雑談が大切です。
◯常に「だから何」で考える
セールスポイントに書かれた特徴や性質に「だから何?」を問う。やがてお客さまとこの商材の「○○だから○○になる」が見えて来ます。それを言語化すれば良いのです。
文/乾 哲也













