勉強面でも過度の期待をかけられる
「入学のしおり」は主に生活面の話でしたが、勉強の面でもノルマ化とダメ出しがみられます。いまの子どもたちは、勉強面でも過度の期待をかけられていることがあります。
年々出生数が減っているなか、高等教育を受ける学生の割合は次のように増えています。
・1990年度:18歳人口が約201万人、大学進学率24.6%、大学進学者約49万人
・2024年度:18歳人口が約106万人、大学進学率59.1%、大学進学者約63万人
※文部科学省の「学校基本調査」
出生数が減って少子化しているにもかかわらず、高等教育に進学する層は拡大していて、大学生の人数は増えています。
その結果として、勉強の苦手な子が、無理な学習を強いられる場面が増えているように感じます。
勉強ができなくて困っていても、高校や大学への進学を期待され、成績が上がらないと叱られてしまう。そのような状況で、子どもが学校に行く意欲を失っていくこともあります。これもノルマ化やダメ出しの一つの例です。