弘田三枝子、坂本九がお気に入りだった小学生の竹内まりや

竹内まりやが衝撃を受けたのは、前触れもなく流れてきたテレビのCMだった。一緒にテレビを見ていた兄に「今のは何?」と尋ねると、「ビートルズ」と教えてくれたそうだ。

その時、竹内まりやは9歳。「あまりの衝撃で、ミコちゃんもパラキンもどこかに行ってしまった感じ」だったという。

1978年11月に発表された記念すべきデビュー・アルバム『BEGINNING』には、山下達郎、細野晴臣などが楽曲提供している。写真は『BEGINNING』(1997年6月4日発売、Sony Music)のジャケット写真
1978年11月に発表された記念すべきデビュー・アルバム『BEGINNING』には、山下達郎、細野晴臣などが楽曲提供している。写真は『BEGINNING』(1997年6月4日発売、Sony Music)のジャケット写真
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その当時の少年少女たちの多くがそうだったように、お気に入りは欧米のポップスを日本語でカヴァーしていたミコちゃんこと弘田三枝子や、ダニー飯田とパラダイスキングのヴォーカリストだった坂本九だった。

映画『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!(A HARD DAY'S NIGHT)』がロードショー公開されたのは、中高生の夏休みに合わせた1964年の夏から秋にかけてのこと。

1964年に公開された、若かりし日のビートルズの4人が本人役で登場する映画『ハード・デイズ・ナイト [DVD]』(2007年11月28日発売、松竹)のジャケット写真
1964年に公開された、若かりし日のビートルズの4人が本人役で登場する映画『ハード・デイズ・ナイト [DVD]』(2007年11月28日発売、松竹)のジャケット写真

東京が8月1日、地方では福岡が5日、京阪神地方が15日、名古屋と札幌が9月1日、仙台が11月で、それ以外では公開されていないようだ。

だから地方に住んでいた少年少女たちは、動くビートルズを見ることができなかった。