「フェルメール全点鑑賞道中記」(ジャンプ・コミックス第167巻収録)

今回は、フェルメールの絵を直に鑑賞するため、両さんが世界各地を飛び回るはめに陥る話をお届けする。

フェルメールといえばレンブラントなどと並ぶ17世紀オランダを代表する画家の1人で、写実的なタッチと光を巧みに使った質感表現、目にも鮮やかな「フェルメール・ブルー」などの使用が特徴。「レースを編む女」「牛乳を注ぐ女」「真珠の首飾りの少女」などは、一度は目にしたことがあるだろう。

そんなフェルメールを、なぜ両さんが観賞して回ることに? それは麗子の厚意によるものだ。

かつて両さんが「監視カメラ時代の巻」(ジャンプ・コミックス第167巻収録)で超小型カメラを装着しての生活を強いられていた際に、書店でエロ本を買おうとするのだが皆にカメラで見られているのを思い出し、やむなくフェルメールの本を購入したのだ。
つまり、実は両さん、フェルメールにも美術にもこれっぽっちも興味がないのだ。

「監視カメラ時代の巻」より。興味ゼロの美術書を購入するハメに! お金を払う手が震えている……
「監視カメラ時代の巻」より。興味ゼロの美術書を購入するハメに! お金を払う手が震えている……

その両さんが、お目付役の絵崎教授と本田をお供に、欧州各国&アメリカの美術館を飛び回ることに。美術ファンなら眼福とむせび泣きそうな境遇だが、はたして……?

ちなみに、各国間の移動には、最初はジェット旅客機が使われていたが、ドイツに向かう際に登場したのは、なぜかスェーデン製の戦闘機、サーブ・ビゲンだった。ビゲンにはわずかに複座仕様の機体も存在するが、基本的には1人乗りだ。どうやって両さん、本田、絵崎の3人が搭乗できたのか、誰が操縦桿を握ったのかは、どちらも謎だ。

なおその後は、プロペラ旅客機、超音速旅客機コンコルド、世界最速の超音速・高高度戦略偵察機ブラックバードが使われている。

それでは次のページから、両さんと一緒に世界で一番高速かつ贅沢な名画鑑賞の旅をお楽しみください!!