高額な費用。それでも「やったほうがいい」と口にする理由
――費用はどれほどかかりましたか?
私の場合、薬を追加しているので少し高めですが、合計で46万7830円かかりましたね。あと、毎年卵子の保管料として約5万円かかります。
――卵子凍結に対する東京都の助成金制度について、COCOさんはどう思いますか?
助成金は使えるなら絶対に使ったほうがいいと思います。実際20万円ほど補助が出ますし、制度としてどんどん整ってきている印象です。金銭面で迷っている方には、大きな助けになるはずです。
ただ、申請には説明会への参加が必須で……。仕事のスケジュール的にタイミングが合わなかったので、私は利用できませんでした。
――今後、子どもを持つことへの不安はありますか?
不安はまったくありません。ただ、もし子どもができたら、今のような働き方はしないと思います。稼働日数を減らして、子どもを最優先に考えるつもりです。
でも、「仕事を辞める」という選択肢は自分の中にありません。仕事はすごく楽しいし、私の母もずっと働き続けていた人だったので、その姿を尊敬してきました。私も、そんなふうにありたいなと思っています。
――この経験を通して、伝えたいメッセージはありますか?
もし金額の面で迷っている人がいるなら、土日にバイトしてでも卵子凍結をしたほうがいいと思います。私自身、「もっと早くやっておけばよかった」と心から感じています。
実際、病院の資料には「35歳の女性が5個の卵子を保存した場合の妊娠率は22%、40歳では6%しかない」と書かれていました。そういう現実を、もっと多くの人に知ってほしいです。
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忙しい仕事の合間を縫い、肉体的・精神的な過酷さを乗り越えて卵子凍結を行なったCRAZY COCOさん。もちろん、妊娠や出産においてどのような道を選ぶか、そもそも子どもを持つかどうかは、人それぞれの状況や価値観によって異なる。
それでも、もし卵子凍結という選択肢が少しでも気になっているなら、まずは彼女のYouTubeでリアルな体験をのぞいてみてはいかがだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班